2024年12月19日(木)

お花畑の農業論にモノ申す

2024年3月29日

ラオスはどんな国か?

 外務省およびJICAホームページによると、面積は24万平方キロメートルで、日本の本州と同じくらいのところに、人口744.3万人(2022年)が暮らしている。民族はラオ族(全人口の約半数以上)を含む計50民族で、言語はラオス語である。

 一人当たり国内総生産(GDP)は、2022ドル(22年)と日本円で30万円ほどである。国際連合食糧農業機関(FAO)が運営する食料・農林水産業関連のオンライン統計データベース「FAOSTAT」によると、15年の経済活動人口377万人における農業従事者は279万人であり、76%を占めている。労働人口から見ると農業が中心の国と言える。

 在留邦人数は、578人(23年10月現在)と、タイが約7万人と言われているのに比べると極めて少数である。街中に日本語表記の看板などが見当たらないのは、こうした状況が影響しているのだろう。

 食料の流通環境を見ると、筆者が訪問した市場は民間が経営していた。日本のように公営の市場が発達していないという。この市場は、中間業者も買い付けにきており、ラオスの個人や企業などはこのような場所で食料品を購入しているそうだ。

民営の市場。人々の生活のハブと言える

ショッピングモールで見えたラオスの姿

 データから見ると途上国の印象が残るラオスだが、近年、ビエンチャンの中心地に日本のイオンなどを思い起こさせるような近代的なショッピングモールが出来ている。

 その代表的な存在がビエンチャンセンターとパークソン・ラオスであり、互いが隣接している。ビエンチャンの街の中で目を引き、人々が集まる場所のようだ。

2015年にオープンしたビエンチャンセンター
パークソン・ラオス

 それぞれの中には、富裕層や外国人向けのスーパーマーケットも入っている。生鮮食料品も含め、品ぞろえは豊富だ。

パークソン・ラオス内のスーパーマーケット

 こうした〝街の中心地〟にも韓国の存在が見え隠れする。ビエンチャンセンターの中にはテコンドー教室がある。テコンドーは韓国の国技。韓国文化がラオスに浸透しているのが伺える。

ショッピングモールのテコンドー教室

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