ふてぶてしい態度で「なんですか?」とあいつ。
私は男バス仲間のチューボーたちに知られないような配慮と、あいつの面子をつぶさないために笑顔をつくろいおだやかに事実を問いました。
「事実です」と、憮然としながらではありますが、あっさりとあいつは認めました。
「じゃあ、全員の前で謝罪してくれますか? そして、2度としないことも誓ってくれますか?」と私。
しばらく間があり、「……そうします」とあいつ。
なんだか気が抜けた私は、あいつの言質を信じ、帰宅しました。
その後、私は毎日息子に聞きました。
「あいつは謝ったか?」と。
「まだ」と息子。
そんな状態が数日続きました。
私はあいつに「いつ実行するのか」としたためた手紙を書き、息子に届けさせました。
「おとん、センコーがみんなに謝ったよ!」と息子が帰宅するなり大声でいいました。手紙後3日目でした。
「おお、よかったじゃん!」「もう、しないと思うからバスケがんばんな!」と励ましました。
卒業式後に体育館裏で殴られていた長男
で、後日談その1。
ワイフがお母さん仲間から聞いたこと。
「ねえあなた、どこどこのお母さんは、息子を叱るとき『岸くんのお父さんにいいつけちゃうからね!』っていっているんだって!」とおもしろおかしくいいました。
男バスのセンコー体罰事件の顛末が噂になり、私は「恐~いお父さん」になってしまったようなんです。全然関係ないのにね、ま、いいっか。