世界最大級の機関投資家として知られる「GPIF」
現役世代が納めた年金保険料のうち、年金給付に充てられなかった余剰分は、将来世代のために積み立てられています。その積立金を管理・運用しているのが、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF:Government Pension Investment Fund)です。
GPIFは世界最大級の“機関投資家”として知られ、運用資産は約200兆円にものぼります。ただし、公的年金という性質上何よりも安全な資産運用が求められており、厚生労働大臣が定めた「中期目標」において、積立金の実質的な運用利回り1.7%*4を最低限のリスクとして確保することが要請されています。そのため、GPIFは長期的な視点に立って、国内外の株式や債券などに分散して投資することで安定的な収益を目指しています。
なお、GPIFはその巨額な運用資産から市場の「クジラ」とも言われており、株式市場等へ与える影響はかなり大きく、多くの投資家によってその動向が注目されています。
*4 「積立金の運用利回り」から「名目賃金上昇率」を差し引いたもの。この1.7%の根拠は示されていません。