2024年7月16日(火)

BBC News

2024年7月16日

パレスチナ自治区ガザ中部で14日、避難場所として使われている国連運営の学校が空爆された。イスラム組織ハマスは、少なくとも22人が殺害され、100人がけがを負ったとしている。

空爆があったのは、ヌセイラト難民キャンプで国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営するアブ・オライバン・スクール。14日午後の時点で数千人が避難していたとされる。

ハマスが運営するガザ保健当局は15日、死者が22人に上ったと発表した。それ以上の詳細は明らかにしなかった。

ハマスはイスラエルの攻撃を、パレスチナの避難者に対する「集団殺害の延長」だと非難した。

一方、イスラエル軍は、同校で活動していたハマスの「テロリストたち」を標的にしたと説明した。

だが現地の人々は、同校には武装戦闘員はいないとBBCアラビア語に話した。また、子どもたちも空爆の犠牲になったとした。

学校やその近くが攻撃されたのは、この8日間で5回目。

アブ・オライバン・スクールに避難していた女性は、廊下で料理をしようとしていた時に爆撃があったとBBCアラビア語に話した。

「爆発があり、壁が私たちの上に崩れ落ちた」、「足から血を流している小さな男の子と、毛布で覆われたバラバラの死体を見た。顔全体から血を流し、血の海に横たわっている少年も見た」。

別の避難者は、国連施設は安全だと思い、半年前から家族とこの学校で暮らしていたと話した。

「武装した人などいないし、学校をこのように攻撃する理由などない」、「死者と負傷者は主に、この学校で生活している女性や子どもたちだ」。

イスラエル軍はアブ・オライバン・スクールについて、ハマス戦闘員が「隠れ家と作戦基盤」として利用し、イスラエル部隊に対する攻撃を指示・実行していたと主張した。

また、「空爆に先立ち、高精度の砲弾の使用や追加情報の入手など、民間人に危害を加えるリスクを軽減するために数多くの措置をとった」と付け加えた。

現地の住民らによると、15日にもガザ中部で空爆と砲撃があった。マガジ難民キャンプの家が攻撃され、5人が殺害されたという。

イスラエル軍はこの日、ガザ全域で数十の「テロ標的」を攻撃したと発表した。

(英語記事 Israeli strike on central Gaza school reportedly kills 22

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cldyknq5z0xo


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