2024年7月23日(火)

BBC News

2024年7月23日

クリスタル・ヘイズ、BBCニュース、米ロサンゼルス

アメリカのカマラ・ハリス副大統領が、11月の大統領選挙の民主党大統領候補に指名されるのに必要な党代議員の過半数の支持を獲得したと、BBCがアメリカ提携するCBSニュースが22日報じた。

AP通信は22日夜、独自の調査をもとに、ハリス氏が党の指名獲得に必要な代議員1976人以上の支持を得たと伝えた。代議員は各選挙区の代表として選出された人々で、民主党全国大会(DNC)に参加する。

8月1~7日に予定されている代議員の投票までこの状況が変わらなければ、ハリス氏は正式に党の指名を獲得することになる。

ハリス氏は、「幅広い支持」を得られたことを「誇りに思う」と述べ、正式に指名を受け入れることを心待ちにしているとした。

CBSによると、少なくとも27州の代議員団が、ハリス氏を完全に支持する声明を発表している。

そうした支持に拘束力はないが、今回の調査からは、ジョー・バイデン大統領が21日に大統領選からの撤退を表明して以降、ハリス氏への支持が高まっていることがうかがえる。

バイデン氏の撤退表明後、ハリス氏の選挙運動には何百万ドルもの寄付が寄せられている。民主党の有力者らも続々と、ハリス氏が党大統領候補となることへの支持を鮮明にしている。

党と国の団結を強調

ハリス氏は22日夜、デラウェア州ウィルミントンの選対本部でスタッフらに向かい、「選挙日まであと106日で、私たちはその間、大変な仕事をしなくてはならない」と語りかけた。

また、アメリカに関するビジョンや、自らの選挙運動と共和党のドナルド・トランプ大統領候補の運動の違いを示すとする「見解」について説明。自分とトランプ候補の実績を喜んで比較したいと述べた。

さらに、「私たちの運動は常に、この国の未来に関する二つの異なるバージョンをめぐるものとなっている」、「一つは未来に焦点を当て、もう一つは過去に焦点を当てている。ドナルド・トランプは私たちの国を後退させようとしている。(中略)私たちは、すべてのアメリカ人のための明るい未来を信じている」と主張。

バイデン氏の功績にも触れ、同氏の副大統領を務めてきたことは「人生最大の栄誉の一つ」だとした。

そして、「ジョー・バイデンを愛しているし、みんなもそうだと知っている」とし、誰もが「複雑な感情」の「ジェットコースター」に乗っているようだと発言。大統領候補の指名を獲得し、民主党と国全体を団結させるため、懸命に努力すると約束した。

ハリス氏が檀上に立つ前、電話でこの集まりに加わったバイデン氏が、撤退を表明してから初めてコメントした。バイデン氏は新型コロナウイルスに感染して以降、隔離を続けている。

バイデン氏は支持者らに感謝を伝えるとともに、ハリス氏を「最高の人だ」として「抱擁」するよう呼びかけた。

また、「昨日のニュースは驚きで、聞くのがつらかったと思う。だが、正しいことだった」と説明。「私はどこにも行かない」とし、選挙戦には「全面的に関与」し続けると宣言した。

そして、「あなた方が私に注いでくれた心血のすべてを、カマラに注ぐことを期待している」、「私たちはまだ、この民主主義を救う必要がある」、「トランプはなお、この国にとって危険な存在だ」と訴えた。

バイデン氏はデラウェア州で自主隔離を終え、22日午後にホワイトハウスに戻る予定。

(英語記事 Harris has enough support from delegates to be Democratic nominee

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cx924v55z94o


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