11月22日付けDiplomat誌のサイトで、Ankit Panda同誌編集者は、両陛下のインドご訪問は、両国民の相手国への好感度を高め、日印関係を益々発展させるものとなるだろう、と述べています。
すなわち、11月末、インドは、日本の天皇皇后両陛下を、現職としては初めて公式にお迎えする。インドの外務省は、「両陛下のインドご訪問は、日印戦略グローバル・パートナーシップを計りしれないほど拡大、強化することになるだろう」との声明を発表した。
天皇皇后両陛下の御訪問はインドで非常に期待され、広くメディアを通じて報道された政治評論家達は、日印関係を語る際に、古き文明の繋がりに触れる。例えば、The Indian Expressのコラムでは、「日印両国とも、この二国間関係を今日的視点のみで捉えてはならず、日印関係が古い文明の強固な礎の上にあることを想起しなければならない。(中略)日本の天皇皇后両陛下は、そういうことをインド側にお伝えになりたいのだろうと想像できる。」と記されている。
現代の日本国憲法では、天皇は純粋に儀礼的役割を務めるにすぎないが、陛下のご訪問が、インドにおける対日感情をより良くすることは間違いない。そして、日印関係の緊密化は、インドにおいても日本においても、幅広く政治の支援を得ている。
両陛下は、今回11月30日から12月6日、インドを御訪問された。そして、安倍総理は、2014年1月、主賓としてインド共和国記念日に参加する予定である。日印両国の首脳は、毎年交互に訪問することにもなっている。本年2013年5月には、インドのシン首相が訪日した。安倍は、前回訪印した際、インド議会で、「二つの海の合流」という斬新な演説を行なった。安倍は、将来のアジア太平洋地域の安全保障における日印両国の主要な役割についてヴィジョンを示した。安倍がインドに感謝していることはよく知られるが、その際、インドのパル判事に触れられることがある。パル判事は、日本の戦争犯罪を裁く極東軍事裁判で、唯一反対意見を述べた判事である。