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パリ・オリンピック(五輪)は4日、陸上男子100メートルの決勝があり、アメリカのノア・ライルズが自己ベストの9秒79で金メダルを獲得した。銀メダルのジャマイカのキシャネ・トンプソンとは1000分の5秒差だった。
決勝はスタート直後から、五輪初出場のトンプソンがリード。後半で大混戦となり、最後にライルズがライバルたちを追い抜いた。
ライルズは今大会、四つの金メダルを取る可能性があり、これでまず一つを手に入れた。
銅メダルは、世界選手権で優勝経験のあるアメリカのフレッド・カーリーが獲得した。タイムは9秒81だった。
8選手全員が、ライルズのフィニッシュから0.12秒の間に立て続けにフィニッシュするという、驚異的なレースだった。
27歳のライルズは、昨年の世界選手権で金メダル3個を獲得。今大会では、200メートルとリレー2種目(4×100メートル、4×400メートル)でも金メダルを狙っている。
男子100メートルでは日本のサニブラウン・アブデル・ハキームが準決勝で自己ベストの9秒96を出したが、全体10位で決勝には進めなかった。
野望実現に向かうライルズ
ライルズは、世界記録保持者のジャマイカのウサイン・ボルトに代わって、自分が男子陸上界の新たなスーパースターになるだけの、実力とトラック外での風格を共に備えていると自信を深めており、それを公言もしている。
そうした発言に成績も伴っている。ライルズは昨年の世界選手権で、100メートル、200メートル、4×100メートルリレーの3冠を達成。2015年のボルト以来の快挙だった。
この日の優勝でライルズは、アメリカに2004年のジャスティン・ガトリン以来20年ぶりとなる、男子100メートルの五輪金メダルをもたらした。
ライルズは200メートルでも世界選手権で3度優勝しており、今大会も金メダルを狙っている。200メートルは5日に始まる。