2024年12月7日(土)

都市vs地方 

2024年10月16日

大企業の郊外立地というメリット

 世界の情報革命を推進するアメリカのIT企業は大都市郊外の森林地帯や牧場地帯に立地するケースが多い。アップル、グーグルなど筆者が近年訪ねた企業はいずれも屋根付きスタジアムのような巨大かつ平面的なオフィスを郊外に構えている。

 従業員が互いにコミュニケーションを図り、ひらめきやアイデアを共有するには縦型のオフィスでは限界があるから体育館型にするのだと当事者の人たちから聞いた。日本でも同種の特性をもつ企業がさらに勃興してくれば大企業の郊外立地が実現するだろう。

 国土政策としても誘導が必要ではないか。大学もセットで移転すると相乗効果が期待できよう。

 移住促進策を講じて無理に人を移住させる前に、大都市中心部に立地する必要がない機能を分散させることに国家として取り組むほうが地方創生に役立つのではないか。合わせてそれぞれに特色ある機能をもつ地方都市のネットワークを形成するインフラに投資することこそ国の役割ではないか。

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