2025年12月5日(金)

終わらなかった戦争・後編サハリン

2025年7月31日

 長期引取契約により、その調達は安定しており、ロシア産LNGは日本にとって貴重な存在だといえる。G7各国と豪州はロシア産原油の購入にあたりプライスキャップ(価格上限規制)を科した。

 サハリン2ではLNGに随伴して石油が産出されるが、この石油がサハリン島から搬出できないと原油タンクが一杯となり、LNG生産も止めざるをえない。こうした経緯から、日本政府は米国などとの協議を継続して行い、サハリン2の石油をプライスキャップ「適用除外」の対象としてきた。

トランプ政権発足で
変わった潮目

 ロシアの化石燃料輸出に厳しい制裁の矢を放ってきた米国であるが、「米国第一主義」を掲げるトランプ政権の発足により、ロシアとの「エネルギー」を通じた米露関係も潮目が変わりつつある。

※こちらの記事の全文は「終わらなかった戦争 サハリン、日ソ戦争が 戦後の日本に残したこと 戦後80年特別企画・後編」で見ることができます。

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Wedge 2025年8月号より
終わらなかった戦争 サハリン、日ソ戦争が 戦後の日本に残したこと
終わらなかった戦争 サハリン、日ソ戦争が 戦後の日本に残したこと

1945年8月15日。終戦記念日として知られるこの日に、終わらなかった戦争があった――。樺太(現ロシア・サハリン)での地上戦、日ソ戦争である。
「沖縄が〝唯一〟の地上戦」と言われるが、北海道のさらに北、日本領「南樺太」でも地上戦があったことは広く知られていない。
8月9日以降、ソ連軍は、日ソ中立条約を一方的に破棄し、侵攻。8月15日を経てもなお、戦闘は終わらなかった。この間、多くの人が亡くなり、沖縄戦同様、死の逃避行や集団自決もあった。長らくサハリンに残留を余儀なくされ、ソ連崩壊後にようやく日本に帰ることができた人もいた。
終わらなかった戦争は戦後の日本に何を残したのか。また、現代においても、様々な困難が立ちはだかる日本とロシアの関係はどうなっていくのか。
未来を切り拓くために過去の悲劇を学ぶとともに、歴史の忘却に抗いたい。


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