2024年7月16日(火)

Wedge REPORT

2014年5月20日

 もう1つ。会社を辞めて面白いのは、「思いがけない出会いがいっぱいあること」。これは岡村さんと私が日々痛感していることだ。会社に所属していると仕事がしやすい面も大いにあるのだが、どうしても付き合う範囲が限られる。ところが自分で会社を始めると人付き合いの幅が広がる。30歳代の若者と出会い、一緒に仕事をすることが普通になる。会社名や肩書きよりも、その人の実力に目が行くようになる。

 終身雇用が当たり前だった時代、中途で辞めた社員は「裏切り者」だったが、もはやそんな時代ではない。「卒業生」が活躍しているリクルートのような会社はOB同士のネットワークで新しい事業が生まれている。途中で退職する社員が多いマッキンゼーは、ITを使ってコンサルタントのOBネットワークを構築している。会社の現役社員と卒業生がつながることで、仕事が舞い込んだり、卒業先が見つかることは日常茶飯事だ。

 企業が終身雇用を守り続けることが難しくなってきた今、会社員自らが「50代のリセット」を選択できるような生き方をする。それが新しい働き方かもしれない。

◆WEDGE2014年6月号より









 

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