2026年2月9日(月)

Wedge REPORT

2025年9月12日

増え続ける不登校と制度の限界

 そうは言っても不登校は増え続けているのは確かで、直近のデータでも全国の小・中学校における不登校児童生徒数(30日以上登校しない)は過去最多の34万6482人、増加は11年連続となっており、初めて30万人を超えた(前年度は29万9048人)。在籍児童生徒に占める割合も約 3.7% でこれも過去最多となっている。(文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査(令和5年度)」

 この傾向は今に始まったことではない。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置など、国も対策を講じてきたが、決定打には至っていない。18年から22年の5年間で、小学校の不登校率は約0.7%から1.7%、中学校では3.7%から6.0%へと倍増している。新型コロナウイルスの影響も一因だが、原因の多様化により、従来の支援策では対応しきれなくなっているのが現状だ。

COCOLOプランの可能性と懸念

 こうした状況を受けて、文部科学省は23年に「COCOLOプラン(Comfortable, Customized and Optimized Locations of learning)」を策定した。正式名称は「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」であり、以下の3つの柱から構成されている。

・学びの場の確保(不登校特例校、校内教育支援センターの設置など)
・心のSOSの早期発見(1人1台端末を活用した心の変化の把握、「チーム学校」体制の強化など)
・ 学校風土の「見える化」(学校評価を活用した学校運営の改善など)

出所:文部科学省 写真を拡大

 特に「校内教育支援センター」の設置は注目に値する。従来の支援策から転換し、「授業を受けることを前提とせずに学校に受け入れる」という画期的な取り組みである。既にこの制度が始まっているが、学校もこれまでに経験がないことから混乱も見られるのは致し方ないだろう。

 一方で、「心の変化の把握」や「学校風土の見える化」は、教員の業務負担をさらに増加させ、疲弊する教員が増える可能性があり、慎重な運用が求められる。


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