2024年11月22日(金)

中島厚志が読み解く「激動の経済」

2014年6月5日

 さらに、企業のIT・知財戦略は世界を相手にすることで一段と真価を発揮する。市場を全世界に拡大することが、企業の業容拡大や生産性向上を容易にするだけではない。国内だけで研究開発を行い、国内の部品や人材だけを使うよりも、海外の優れた研究成果や部品、人材までも活用する方が企業にイノベーションをもたらし、生産性や競争力を上げやすくする。

 相対的に大きな機械設備の投資から見えてくるのは、日本企業がモノづくりに努力する姿である。しかし、企業収益が急回復している現状は、欧米に出遅れている知財とソフト力の取り込みにも注力する局面にあることを示している。それは、製造業にあっては従来型モノづくりを超える知財・ソフトを取り込んだ新たなモノづくりであり、非製造業も含めた日本企業全体が価値創造にまい進することに他ならない。

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