2025年12月6日(土)

チャイナ・ウォッチャーの視点

2025年10月14日

 中国が高市早苗自民党新総裁に注目している。首班指名は15日以降の予定だが、昨年の石破茂首相誕生を上回るレベルといっていい。

(代表撮影/ロイター/アフロ)

 「日本が右翼化するのか」「中国外交への影響」「日中経済への影響」「歴史認識問題の再燃」など、中国人にとって気になるトピックが浮上してきているからだ。また、在日中国人の間でも不安感が高まりつつある。

 中国は果たして高市早苗氏の何に注目し、何を懸念しているのか。

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 中国の大手SNS「ウェイボー」のホットトレンドには8日、「高市早苗氏、南京大虐殺を否定」とのハッシュタグがトレンド入りした。高市氏はメディアへの露出が多い政治家だ。過去の動画や記事が掘り起こされ紹介されたためだ。2004年の歴史教科書問題で日本政府の見解や教科書の記述を変える必要があると主張していたなど、20年以上前の話までもが紹介された。

 動画配信サイト「ビリビリ動画」にも、多数の解説動画が公開されているが「反中クレイジーの政治家が自民党総裁に」という動画が280万回再生でヒットするなど、高市氏を警戒する内容に注目が集まっている。

 一方で、「大男子主義」がはびこる日本で、女性のトップが誕生することへの驚きはある。日本の変化を感じると同時に、中国でベストセラー作家になっている上野千鶴子・東大名誉教授がX(旧ツイッター)で「初の女性首相が誕生するかもしれない、と聞いてもうれしくない。来年は世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数で日本のランキングが上がるだろう。だからといって女性に優しい政治になるわけではない」とポストしたことも紹介されている。


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