2025年12月13日(土)

お花畑の農業論にモノ申す

2025年11月21日

スーパーマーケットで売られている圧倒的低価格米

 高級なスーパーでも、ベトナムで栽培されたジャポニカ米(短粒種)は200円から300円前後だった。

 日本では農林水産大臣も替わり、毎日のようにコメの価格が話題になっていた時である。ベトナム産のコメが日本で売られているコメのわずか1~2割の価格だった。日本産米に形状と味が似ているベトナム産ジャポニカ米ですら日本の3割前後である。

 ちなみに日本から輸入された日本産米は筆者が訪れた高級スーパーでは1キロ800円から900円ほどで、日本で売られている価格とほぼ同額で売られていた。日本人からすると、海外で日本のコメが日本国内と同じ価格帯で売られているのは違和感があるが、現地のジャポニカ米からするとかなりの割高である。

ベトナム産“ジャポニカ米”の実力

 なぜこんなに価格差があるのか? 味はどうなのか? ベトナム産日本米の実力を調査すべく、現地の人が推薦するハノイの日本食レストランを訪ねた。

 スタッフは料理人も含め、ほぼベトナム人のようだ。ベトナムでは珍しく、日本語で話しかけられほっとする。料理人は日本人から教育を得ているそうだ。

 トンカツ定食を注文した。オーストラリアメルボルンでも食べたし、日本でも頻繁に注文しているので比較しやすい。

日本産米に負けないジャポニカ米。ベトナム産という

 トンカツ定食のコメは思わず店員に「これって日本から輸入していますか?」と聞いてしまうほどだった。ベトナム産ジャポニカ米を使っているとのことだが、毎日コメを食べている日本人でも違和感なく、柔らかさと風味がしっかり感じられた。

 この定食にはデザートとコーヒーが付いていて、価格は税込で約1165円と現地の方からすると割高に感じるかもしれない。このレストランに再度確認したところ、ベトナム産との回答があったが、飲食店向けとして若干高値で現地生産のジャポニカ米を購入している可能性もある。


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