2025年11月18日(火)

お花畑の農業論にモノ申す

2025年10月31日

 自民党と日本維新の会の連立により、高市早苗新内閣が誕生した。混乱を続けている「コメ問題」に取り組む農林水産大臣に鈴木憲和氏が就任し、就任会見を皮切りに、新聞各紙は「前政権から修正・転換か」と報じている。

鈴木憲和農林水産大臣(ロイター/アフロ)

 高市首相から鈴木農水大臣への指示のうち、コメに大きく関連する部分は次の通りである。

①「自給率」と「自給力」について、食料・農業・農村基本計画で掲げられた目標の達成に向けた施策を実施する。また、米の安定供給に向けて、必要な取組を推進する。

②新たな食料・農業・農村基本計画の農業構造転換集中対策期間(2025年度~29年度)に集中投資し、すべての田畑を活用できる環境づくりに取り組む。

③日本が誇る農林水産物の輸出先の多角化等を進め、世界のマーケットへと積極的に展開し、2030年に5兆円の農林水産物の輸出目標を実現する(コメは年間約40万トン、40年には100万トンか)。

 これを受けた鈴木農水大臣は、就任記者会見をはじめとして、テレビ等にも出演し、積極的な発信をしている。そこで、主な発言事項を整理し、解説と論評を加えてみたい。


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