2025年12月14日(日)

勝負の分かれ目

2025年11月24日

 メジャーリーグの移籍市場において、日本選手が今オフも大きな注目を集めている。西武からポスシングシステムで移籍を目指す今井達也投手も、11月中旬のGM会議で多くの球団が関心を寄せ、10球団前後による激しい争奪戦が予想される。

西武の今井達也投手にはメジャーも高い注目を集める(写真:産経新聞社)

 背景にあるのは、ドジャースをワールドシリーズ2連覇に導いた二刀流の大谷翔平選手、同シリーズMVPに輝いた山本由伸投手らの活躍による日本の先発投手の評価の高騰だ。メジャー全体でも今オフの移籍市場の「目玉」となる右腕獲得で注目されるのが、近年はドジャースに日本選手の獲得レースで惨敗続きのヤンキース。激しい争奪戦を制し、反撃の狼煙を上げられるか。

急騰する評価

 メジャーの球団幹部や代理人が一堂に会する11月中旬のGM会議には、多くの日本メディアも取材に駆けつけた。日本選手の移籍動向を探るためだった。今オフ、ヤクルトの村上宗隆選手、巨人の岡本和真選手という左右の強打者とともに、大きな注目を集めているのが今井投手だ。

 「今井投手は、大規模な球団を好んでいる。勝てるチームに身を置き、高いレベルでプレーしたいと考えている」

 日本の複数メディアは、今井投手の代理人を務めるスコット・ボラス氏の談話をこのように伝えた。

 報道によれば、今井投手の交渉期限は、米東部時間の来年1月2日午後5時(日本時間同3日午前7時)まで。正式な獲得交渉がスタートする段階で、評価が急騰した。

 というのも、サンケイスポーツが11月7日付紙面で、メジャーのデータ予測サイト「ファングラフス」の契約見通しを報じた際には、今オフに契約可能なフリーエージェント(FA)となったトップ50選手の契約総額予想で、全体20位の5年1億ドル(約155億円)だった。しかし、その後の報道では、ニューヨーク・ポスト紙のFAランクで、敏腕のJ・ヘイマン記者が今井投手を2位に位置付け、8年2億ドル(約310億9000万円)の規模と予想(11月19日付Web版、スポーツ報知)。これをベースに計算した年平均では40億円に迫るほどで、山本投手がドジャースと24年から12年総額3億2500万ドル(当時のレートで約465億円)で結んだ数字に匹敵する。


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