米大リーグ(MLB)は、大谷翔平選手らを要するドジャースがワールドシリーズ(WS)で2連覇を飾った。2勝3敗から敵地で劇的な2連勝を飾り、3勝をマークした山本由伸投手がシリーズMVPを獲得した。
メジャーリーグ機構(MLB)が発表した第1戦の日本からの視聴者は午前の時間帯にかかわらず、1000万人を超えた。新聞の号外も飛び交った。
これに対し、日程が重なったナイター実施の阪神とソフトバンクによる日本シリーズは地元の“局地戦”で注目を集めたものの、「全国区」でみると注目度の差は鮮明だった。今後も日本からメジャーへ移籍するトップ選手は相次ぐとみられ、日本球界の空洞化に伴う盛り上がりの“地盤沈下”はさらに深刻の一途をたどりそうだ。
日本人選手3人の躍動がお茶の間を席巻
歓喜のシャンパン・ファイトに大谷、山本、今季から新加入した佐々木朗希の3選手も笑顔が弾けた。WS連覇は、1998~2000年に3連覇したヤンキース以来の快挙で、プレーオフ進出枠が12チームへ拡大した現行ルールでの達成はより価値も高まる。その輪の中に日本選手が3人も名前を連ねた。
改めてWSのハイライトを振り返る。大谷選手が初戦でWS初アーチを放つと、ドジャースが1敗で追う第2戦は、山本由伸投手が完投勝利をマークする大活躍。3戦目は延長18回の死闘を制した。佐々木朗希投手がWS初登板で上々デビューを飾り、大谷選手は2本塁打を含む4安打3打点でチームのサヨナラ勝利に貢献した。
第4戦は敗れたものの、今季から二刀流を復活させた大谷選手がWS初マウンドへ。そして、崖っぷちの第6戦で再び山本投手が勝利投手となり、第7戦では胴上げ投手となった。
投打に日本の3選手が活躍したドジャースが、日本国内のお茶の間を席巻した。
WS中継は、第1戦の世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は、午前8時15分からの105分間が17.4%、同10時3分からの111分間が18.2%、午後12時15分からの30分が13.7%といずれも昼間の時間帯ながら高い視聴率をマークした。午前9時51分の最高視聴率は20.5%を大台に乗った。
一方で、TBSが同じ日のナイター時間帯に中継した日本シリーズ第1戦は、午後6時20分からの12分間が8.1%、午後6時32分からの199分間が10.1%だった。
