今後、価値が高まる
分野を超えた〝雑談〟
トークセッションはこのほかにも、「実現してほしい夢のテクノロジー」や、「10年後に価値が上がるもの」といったテーマが取り上げられ、最近、話題となっている「クマ対策」にまで話が及んだ。専門領域の異なる教授同士が〝雑談形式〟で率直に意見を交わす様子は、学会や講演とは異なる開放感と可能性に満ちていた。
各界をけん引する人物たちが行う「雑談」には、イノベーションの可能性を感じた。
江﨑氏がトークセッション中に語った「専門の中にいると分からないが、結合した瞬間に違う現象が生まれることが今でも起きている。科学は捨てたものじゃない」という言葉の通り、科学技術が社会のあらゆる領域を揺さぶる今、分野を超えた〝雑談〟の価値はますます高まっている。未来を考えるうえで欠かせない〝化学反応〟を垣間見たような時間だった。
日本の最先端テクノロジーの未来を担う東京大学の気鋭の研究者たちが雑談する、小誌で好評を博した連載「天才たちの雑談」は、下記よりご覧いただけます。

