2026年1月5日(月)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年1月5日

 台湾は防衛費を引き上げ対中防衛に取り組んでいるが、台湾海峡の安全に多大な利害を有する米国は台湾の防衛力を支援しなければならないと、2025年12月1日付ワシントン・ポストで、元米インド太平洋安全保障担当国防次官補のシュライバーとラトナーが論じている。

(ロイター/アフロ)

 ワシントンでは台湾は防衛に真剣に取り組んでいない、防衛費は少なく動きは鈍く、他国に依存しすぎだと言われ、台湾の安全保障への米国の支援縮小を正当化する理由になっている。実際、我々もバイデン政権とトランプ第 1 次政権のインド太平洋安全保障担当国防次官補として台湾にもっと迅速に対応するよう求めたものだが、今やこの定説は時代遅れになりつつある。

 台湾は何年も着実に防衛費を増やしてきたが、今やそれを飛躍的に増やしつつある。通常の防衛予算と特別防衛予算を合わせると、防衛費は国内総生産(GDP)の 5%を超えている。しかも頼清徳総統は、これは上限ではなく、最低線だと言い、防衛費の更なる拡大が期待できる。

 人員・訓練・兵器を適切に組み合わせれば、台湾は中国の侵略を抑止し、阻止もできるようになる。新予算はドローン、ネットワーク化された防空体制、モバイルロケット砲等、非対称防衛に適した機動力と殺傷力の高い小規模兵器システムに重点を置き弱点を克服しようとしている。

 台湾はウクライナから重要な教訓を学んでいる。台湾国防部は膨大な数のドローンが必要になること、また台湾は中国が支配する供給網への依存から脱却しなければならないことを認識し、政府は高性能で安価なドローンを迅速かつ大量に配備できるよう国内生産と研究能力に投資している。


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