2026年2月13日(金)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2026年2月13日

 日本では多くの魚種で漁獲枠は漁獲量の目標のようになってしまっています。このため、資源管理制度の不備で、小さな魚まで一網打尽・根こそぎということがサバ・アジをはじめ様々な魚種で起きてしまっています。そして主に獲り過ぎで魚が減っているのに、魚が減って獲れなくなると「海水温上昇」「外国船」「クジラ」などへの責任転嫁が始まります。

 ちなみに、アイスランドの周りにはクジラがたくさんいますし、北大西洋も海水温上昇の影響があります。またグリーンランド・フェロー諸島・ノルウェーなど他国も同じ資源を漁獲します。しかしながら、資源量の減少で禁漁になっても、これらのせいにしている報道は聞きません。

シシャモの違い

 日本ではおなじみになっているアイスランドやノルウェーのシシャモは、カラフトで漁獲しているわけではないのに、なぜかカラフトシシャモと呼ばれています。日本固有のシシャモと分かるように名称がついたわけですが、肝心の日本のシシャモ(右写真)はTAC(漁獲可能量)さえもなく、ほとんど水揚げされなくなっています。

左 アイスランド産・右 日本産のシシャモ

 このため日本のシシャモの魚価は高価となり、キロ3000円以上です。データがあるノルウェーのシシャモの魚価と比較しますと、24年の魚価はキロ91円で、同北海道産はキロ3653円でしたので約30倍以上です。

 写真左のアイスランド産は、もともとは食用ではなくほぼフィッシュミール向けでした。それを食用向けにして付加価値をつけて輸入を始めたのは日本でした。

 シシャモはオスとメスでは大きさが違います。特に産卵時期はオスの側面にゼリー状のものが出てきます。選別機では魚の幅で選別するので、幅が広いオスと、狭いメスに選別されます。

 日本市場は卵持ちが好きなので、もともとは卵を抱えたメスのみを輸入していました。オスとメスは100%綺麗に選別できるわけではありません。開いて味醂干しなどにするため、敢えてオスを選別しないで輸入する場合がありますが、1~2割程度のオスが混じるのが普通です。原料供給事情が厳しいので、オスはオスで干して売り場を保つ貴重な原料にもなります。

北海道同庁(筆者作成) 写真を拡大

 上のグラフは北海道のシシャモの漁獲量と魚価の推移です。1980年代に数年間漁獲量が伸びました。しかしながら、数量管理がなくせっかくの資源回復のチャンスをつぶしています。

 今後も今の資源管理ではアイスランドと異なり、獲れていた頃のような資源も漁獲量も回復する可能性は、残念ながらありません。科学的根拠に基づくTAC(漁獲可能量)なしでは、アイスランドのようなV字回復はないのです。


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