1mmを開発する理由
実は鉄は厚みがある(つまり重くなる)ほうが、蓄熱性が高くなるので、より好ましいのですが、千田さんが「1mmの打出しフライパン」を開発した背景には切実な問題があります。料理人の高齢化です。
実感されている方もいるかもしれませんが、町の洋食店や町中華が少なくなっています。高齢化した料理人にとって大変なのが、重い鉄フライパンや中華鍋を振ることです。
手首に大きな負担がかかります。腱鞘炎になることもあります。私自身、近い将来、町中華がなくなっておいしいチャーハンが食べられなくなるのではないかと危惧しています。
「まさにプロの料理人の方から、『フライパンが重い』という話を聞いたことが開発のきっかけになりました。そこで訪ねたのが、横浜の山田工業所さんです。横浜中華街向けなどに中華鍋をつくっている会社で、鍋を1000回以上も叩いて強度を高めるという『打出し』技術を持っておられます。山田さんの技術があってこそ、『1mmの打出しフライパン』はつくることができたのです」
一般的にはテフロン加工のフライパンを使っている方が多いと思いますが、鉄フライパンにチャンレジして自分だけのモノに育てていくことも楽しいと思います。
