2026年3月15日(日)

古希バックパッカー海外放浪記

2026年3月15日

韓国のソフトパワー戦略、国家が本気で支援するハングルの普及

 12月22日。ホーチミン市の繁華街近くの韓国語教育センターを訪ねた。5階建てのビルの1階は『在留ベトナム韓国人協会』が入居している。2階~4階のフロアが韓国語教育センターである。5階には別の韓国政府系機関があった。

 4階の事務室には5人の韓国人職員と二十数人のベトナム人職員が執務していた。所長は地方出張で不在であったが、次席の女性が応対してくれた。韓国語教育センターは韓国教育省直属の機関であり、各国に事務所を展開しているという。ホーチミン市のセンターは2012年開設。次席女性は流暢な英語で活動概要を紹介してくれた。話し方や雰囲気から教育省のエリート官僚であろうと推測した。

 活動領域は以下のようだ:

  • ベトナム人韓国語教師の育成(以前はセンターが直接ベトナム人学生にハングル教育をしていたが現在ではベトナム人韓国語教師のレベルアップのプログラムのみ)
  • ベトナムの高校での第2外国語選択科目として韓国語採用を広げる

 ベトナムの多くの高校では生徒はロシア語、フランス語、中国語、日本語などを第2外国語として選択できる。選択肢として新たに韓国語採用を働きかけているという。採用後は韓国語教師派遣、教材提供などの支援を継続。

  • ベトナムの大学の外国語学部韓国語学科への支援と提携
  • 韓国への留学セミナー開催
  • TOPIK(韓国語能力試験)の企画運営

 Kポップ、Kシネマ、Kフードなど韓国文化が官民協力により世界的人気を博しているが、韓国文化発信のベースとしてのハングル普及を韓国教育省は重点施策にしていると、次席女性は活動背景を自信満々に解説した。

 大日本帝国からの独立後80年にわたり、韓国民は“日本に追いつき追い越せ”“日本人には負けたくない”と日本を猛追することをハードワークのモチベーションとしてきた。そして国家としては日本を先行モデルとして経済発展を遂げた。さらに国民1人当たりGDPで日本を追い抜いた現在では、ソフトパワーでも日本を凌駕することを国家目標にしているのだ。

以上 次回に続く

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