2026年4月27日(月)

Wedge OPINION

2026年4月27日

独自の立場の日本
バランスに優れた外交を

 中東から90%以上の石油を輸入する日本にとって、地域の安定化は、シーレーン(海上交通路)の確保に必須だ。日本外交にとって、日米同盟を基軸に米国との関係が重要であることは確かである。しかし、日本は米国の同盟国でありながら、イランとも話せる間柄であるなど、独自の友好関係を築いてきた。

 これまでの関係性に鑑み、現地の人々の目に「日本=米国の同盟国」とのみ、強く映るような動きが広まることに対して、日本側は十分に注視、あるいは配慮しておくことが重要である。ホルムズ海峡の事実上の封鎖に直面する現在、これまで以上に高度かつバランスに優れた外交が日本に求められている。

 また、上述の二つの戦争勃発以前、BRICSの拡大への対応や、グローバル・サウスとの関係構築の重要性が日本でも声高に叫ばれていたが、それらが忘れられつつあるのが実情だ。ただし、中東のみならず世界において、そのトレンドは粛々と続いており、本稿で十分言及できなかった中央アジア諸国の存在感の高まりも見逃せない。昨年12月に開催された、中央アジア5カ国(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン)との東京での首脳会合は、日本の存在感を改めて示す機会になっただろう。引き続き、広い視野に立ち、諸国との関係強化のコミュニケーションが求められる。

 中東には親日家も多い。日本が誇る自動車・電子機器・精密機械に加えて、アニメやゲームへの人気も活用しながら、SNSなどを使い、日本の持つソフトパワーを活かしながら外交を強化することも重要だ。

 そして、米・イランの双方と独自の友好関係を有し、国際法を重視してきた日本として、米国からの要請に全て受け身で応じるのではなく、国際法違反には目を瞑らず、また同盟国・米国に対して対等な関係で、日米間での「役割分担」を含む建設的な助言ができるような、能動的な外交を展開することが重要だ。

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Wedge 2026年5月号より
造船立国ニッポンへ 「復活の号砲」を鳴らせ
造船立国ニッポンへ 「復活の号砲」を鳴らせ

かつて日本は世界一の建造量を誇ったが、現在、韓国、中国に大きく後れをとっている。 日本政府はここに来て、造船のテコ入れ開始を決めたが、その道のりは険しい。 島国である日本にとって、「海上輸送」がなければ企業活動も、生活も成り立たない。 日本の造船業が抱える課題や造船大国へと変貌した中国の実態と対抗策を示すと共に、 造船業は国家の「生命線」であることを改めて問い直す。


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