人生の主役はあなた自身
メンタルクリニックの欺瞞は、幻想の癒しを与えて、患者が人生に関与することを妨げている点にあった。
「もう頑張らなくていい」
「嫌なら辞めていい」
「つらいことからは離れていい」
「あなたには休む権利がある」
「頑張りすぎる必要はない」
「まずは自分を甘やかして」
「つらければ逃げて」
何とやさしさにあふれていることであろうか。
これらがメンタルクリニックの医師たちが口にする、「癒しのフレーズ」である。それは、自責の念に駆られた人に対して、一時的な介入のためなら使っていい。しかし、人生の現実を解決しない。誤解を恐れず言わせていただくと、文脈を失って乱発されれば、一人の人間を破滅させる。
必要なことは、環境の改善であり、役割の再構築であり、自己効力感の回復である。「人生の主役はあなた自身」、この大切な事実をこそ、医師たちは患者に伝えていかなければいけなかった。
