2026年6月26日(金)

エネルギー依存国家・日本

2026年6月26日

日本が喫した「戦後敗戦」
見据えるべき地政学的変化

 宮澤喜一元首相の言葉を借りるなら、第二次世界大戦は復讐する気にすらならないほど「ぼろ負けに負けた」経験であった。

 45年9月2日、東京湾上の米戦艦ミズーリ号の甲板で執り行われた降伏調印式で、重光葵外相は杖をつきながら甲板へ上がっていった。日本の「降伏」が国民の目にも明確になってこそ、私たちは旧来の国家像を捨て、再出発することができたのだと思う。

『戦後敗戦』では「国民安全保障国家」と「起業家国家」という日本の新しい「国の形」を提示した

 しかし、二度目の敗戦、すなわち「戦後敗戦」は事情が異なる。詳しい内容は今年3月に上梓した『戦後敗戦』(実業之日本社)に譲るが、日本の凋落を形づくってきた戦後の象徴的な敗北には、「降伏」という儀式がない。つまり、戦後日本は〝降伏なき敗戦〟の状況を引きずってきたということだ。

 経済超大国にのしあがろうとする中、日本は世界に飛躍した半導体産業を失い、デフレに喘ぎ、グローバル化とネット化の波に乗り遅れた。冷戦後の「失われた時代」に「戦後敗戦」が縮図のように凝縮している。

 にもかかわらず、「戦後敗戦」の現実を、政治家も国民も直視してこなかった。このままではまた、同じ敗北を繰り返すのではないか。これでは日本の再生は覚束ないのではないか。

※こちらの記事の全文は「Wedge」2026年7月号に掲載されている「エネルギー依存国家・日本 持たざる「弱み」を「力」に変えよ」で見ることができます。

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Wedge 2026年7月号より
エネルギー依存国家・日本 持たざる「弱み」を「力」に変えよ
エネルギー依存国家・日本 持たざる「弱み」を「力」に変えよ

ホルムズ海峡の事実上の封鎖により、世界のエネルギー情勢に激震が走った。日本はこれまで気候変動対策や脱炭素をより重視する姿勢を貫いてきた。しかし、従来の「前提」を根底から見直す局面に立たされている。また、各地で原発の再稼働が進みつつあるが、「核燃料サイクル」実現を進めていくうえで、課題は山積している。だが、思考停止に陥ってしまえばこの現状を打破することはできない。今こそ、日本は「ひよわな花」であることを自覚し、持たざる「弱み」を「力」に変えていく時だ。

 


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