2026年7月6日(月)

チャイナ・ウォッチャーの視点

2026年7月6日

中国ならではの海鮮市場での「贅沢」な食べ方

 張さんはこういうと、次の帰省の計画についても、うれしそうに語り出した。それは、海辺の観光地に足を延ばし、海鮮類をその場で見定め、調理方法をオーダーして食べるという「贅沢」だ。

 遼寧省、江蘇省、福建省などの海辺の都市に行くと、海鮮市場があり、たくさんの生け簀(す)が並んでいる。そこで店員と相談しながら魚を選び、重さを量ってもらう。さらに、調理方法や味つけの相談をする。

 有名なのは「清蒸(チンジョン)」という姿蒸しで、イシモチなど白身の魚をまるごと蒸して醤油をかけ、白髪ねぎと針生姜をのせて、熱した油をかける料理だ。ほかに、「紅焼(ホンシャオ)」という醤油煮込みも有名だ。これは醤油、砂糖、酒などで魚を甘辛く煮込んだ料理で、白いご飯によく合う。

 どの魚にどんな調理法に向いているか、4人なら、どれくらいの分量を注文したらちょうどいいか、一つひとつ店員と相談する時間が楽しいという。適当な量を店員が選んでくれるので、残す心配もないし、その場で調理しているので、新鮮で珍しい魚貝類を食べることができる。

 日本でも海鮮市場には食堂が併設されていることが多く、新鮮な刺身や珍しい魚を食べることができるので、その点は同じだが、中国では、多くの魚が水槽で泳いでいるので、鮮度という面ではさらに状態がいい。海鮮市場ならではの楽しみ方だが、次回の帰省では、それを実現したい、と張さんは張り切っていた。

日本のガチ中華が本場の足元にも及ばないと感じる理由

 そのあまりにもうれしそうな顔を見て、「日本のガチ中華」について、意見を聞いてみたくなった。最近では本場中国さながらの中華料理を提供する店が増えてきて、中国人の若者の間で流行っている。張さんはそういう店をどう思っているのだろうと思ったのだ。

 張さんに、ガチ中華料理店に足を運んでいるのかと聞いたところ、「中国人の友人と一緒に行くことはあります。確かに以前よりはかなり美味しくなりましたね」と同意した。しかし、「中国の中華料理と味は全然違います」という。張さんによれば、「日本のガチ中華は北京や上海の中華のレベルの足元にも及ばないと思います」ときっぱりいい、満足していない様子だ。その理由として、現在の中国の中華料理事情について持論を展開した。


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