2026年7月21日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年7月21日

 ポーランドとリトアニアに挟まれたロシアの飛び地、カリーニングラードは潜在的な火種である。ロシア軍はそこから迅速に北または南へ移動し、NATO領土に侵入し得る。しかし、ロシアを抑止するためにカリーニングラード国境付近に部隊を移動させれば、プーチンはそれを攻撃の口実として利用するかも知れない。

 もう一つの重要な地域はベラルーシである。先月、ゼレンスキーはベラルーシがロシアに自国領土を攻撃拠点として利用することを許せば、ウクライナは攻撃すると警告した。

 英国もまた、ロシアによる探りを入れるような動きに直面している。7月6日、英国防省は、7月2日に同国の空母HMS Prince of Walesに対し、ロシア機が「繰り返し接近」し、「近傍に複数のソノブイ(音響探知ブイ)を投下した上、国際的な安全用周波数での呼びかけにも応答しなかった」ことを明らかにした。同空母は戦闘機を緊急発進させた。

 ロシアは、防御の術のないウクライナの都市にミサイルを撃ち込んでいる。前線では驚くべき数のロシア兵が命を落とし、ロシアの都市やインフラへの攻撃も連日続いている。

 その一方で、欧州もロシアの標的とされ、欧州の首脳はより大規模な戦争への備えについて協議を重ねている。誰がこの激化する戦争を抑え込み、血まみれの双方を和平合意に押しやることが出来るのか。その答えは、就任式当時と同様、今なおドナルド・トランプである。

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NATOがとるべき対応

 この論説は、ロシアが欧州のNATO加盟国に対する限定的な攻撃や軍事侵攻を仕掛ける脅威が欧州で深刻に受け止められていることを書いている。ウクライナの戦争がウクライナとロシアの国境を越えて拡大する新たな危険な局面に入りつつあるのかもしれないとも指摘している。

 ロシアの石油施設に対するウクライナのドローンによる長距離攻撃でロシアの苦境が際立つ状況であるが、プーチンが当面する戦場の劣勢と国内の圧力の故に「事態がエスカレートするリスクは現実のものであり、かつ増大している」と元CIA長官ウィリアム・バーンズは警告しているという。


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