2026年7月21日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年7月21日

 この論説によれば、CIAは欧州に対して所要のインテリジェンスを提供している模様である。欧州が想定するロシアの挑発行動の例はこの論説に言及があるが、他にもバルト海の島の占拠、エストニアのロシア系住民の保護を口実とする侵攻があり得るとされている。

 NATOはこの脅威への対応を間違わないようにせねばならない。ロシアが限定的であれ軍事侵攻に出るのであれば(例えば、上述のバルト海の島の占拠)、それは NATO条約5条の「武力攻撃」に該当し、集団防衛の義務が生じる。そこから米国が抜けるのであれば、NATOは瓦解する。

 トランプはイランとの戦争に手一杯の様子であり、欧州に対する不満が嵩じてすべての米軍を引き上げることすらあり得ると述べているので、トランプ政権は動ないことにプーチンは賭けたい誘惑に駆られるかもしれない。しかし、NATOとの正面衝突に伴うリスクは大きく、プーチンとて躊躇はあるであろう。

エスカレーションを止めるには

 であれば、プーチンは嫌がらせのような軍事行動や「ハイブリッド」な行動にとどめるのかもしれないが、そうであってもNATOは結束して対処することが重要であろう。外部からの急迫不正の侵害には NATO は結束して断固として対処せねばならない。

 最後に、この論説は、このエスカレーションを止め得るのは誰かと問い、トランプしかいないとしている。トランプには勝馬に乗りたがる傾向があるやに思われる。ゼレンスキーには「カードがない」のだから無駄な抵抗は止めろと言っていたように思うが、ドローンというカードを手に入れたウクライナを見直し加勢することに転換すれば、遂に和平を達成することになるかもしれない。

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