ジャパニーズ・ホラーは、米国の脚本家が脚本を手がけて、中田秀夫監督がメガホンを取った『ザ・リング2』(05年)と、『らせん』が代表的な存在だった。
Netflixは、60年代のジャパニーズ・ホラーを掘り起こした。
ジャパニーズ・ホラーの歴史の始点をどこに求めるか。小泉八雲が聞き取った『怪談』は、「雪女」「耳無芳一の話」「茶碗の中」などが入っている。オムニバス形式で映像化した映画『怪談』(小林正樹監督、65年)は、カンヌ国際映画祭の審査員特別賞を受賞している。
明治の落語家にして噺を創作した、三遊亭圓朝もまたこの系譜につらなる。『牡丹灯篭』は8月の歌舞伎座の演目に入っている。
「お札はがし」の場面――お露の霊にとりつかれた浪人の萩原新三郎を守るために、ありがたい寺のお札を家のあらゆるところに貼ったのを、お露の死とともに亡くなったお女中のお米が、新三郎の使用人をカネで買収してその札をはがす。この場面が有名である『牡丹灯篭』は、お露の父の愛人となったお女中や、その父に恩義のある武士の敵討ち、新三郎の使用人の最後など、長編の噺である。
幾度も映像化されているが、筆者が最高傑作を思うのは、長編をほぼ網羅した『令和元年版 怪談牡丹灯篭』(NHK、2019年)である。お露に上白石萌音、新三郎に中村七之助。女中に尾野真千子、敵討ちの武士に若葉竜也といった豪華な配役である。
Netflixが日本で起こす“進化”
Netflixは年明けに日本の創作拠点を拡張する、と明らかにしている。東宝スタジオ(東京都世田谷区)で現在建設中のスタジオを28年から賃借する。これまでの日本制作が2倍以上になる見通しである。
日本は、アニメをはじめ、小説や過去の映画など、コンテンツの宝庫であるのが理由である。ジャパニーズ・ホラーもそのラインナップに堂々と入りそうである。
