フェドロフ氏は緊急記者会見において、ウクライナ軍の指揮体制を抜本的に見直すべきだと主張し、その欠点とされる点を次々と挙げた。彼は、シルスキー氏が強硬かつ旧態依然とした将軍で、有望な若手指揮官のキャリアを阻み、陸・空・海の戦いのあり方を変えつつあるドローンやロボットによる戦闘の導入に抵抗してきたと批判した。
彼はまた、防衛調達において蔓延する汚職を抑え込もうとしてきたとも語り、その過程で敵を作ったことも認めた。ゼレンスキー大統領は防衛関連業者からの苦情に直面していたとフェドロフ氏は述べ、「多くの汚職がある」と指摘した。
雑誌「ウクライナ・ワールド」のイェルモレンコ編集長は、「最大の敵は内部の分裂」であり「歴史は、それが命取りになりかねないことを我々に教えてくれている」と述べた。
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なぜ「解任」したのか
これまでドローン中心の戦い方を主導し、戦況をウクライナ優位に導いてきた同国のフェドロフ国防相に対する突然の解任の背景について、シルスキー総司令官との対立や汚職との戦いの影響など様々な論点が指摘されているが、本件記事ほど悲観的に見る必要はないように思われる。
フェドロフ氏の解任を受けて、キーウをはじめウクライナ各地で彼を支持するデモが繰り広げられた。当然のごとく、多くの人々が、フェドロフ氏のようにロシアとの戦争において大きな業績を残した人物を、しかもようやくロシアに対し優勢を獲得しつつあるこの時に、なぜ「解任」したのかを疑問に思っている。
圧倒的な物量を有するロシアとの戦いは非対称戦でなければ勝つことは不可能であり、そのために多種多様なドローンを開発し、AIを活用した「ネットワーク中心の戦争」を作り上げてきたのはフェドロフ国防相であって、それが正に、本年1月以降少しずつ実を結び始めて今日に至っている。ウクライナがロシアとの戦争を戦う上でこれ以外の戦略があるとは考えられない。それはゼレンスキー氏も(そしてシルスキー総司令官も)良く分かっているはずだ。
クレーバ元外相は、今回のフェドロフ氏解任について、ゼレンスキー氏の「信頼」を失わしめるような、何らかの原因がフェドロフ氏にあった可能性を指摘している。
