2026年8月26日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年8月26日

 この記事は、今回の PNG の決定は他の島嶼国についても見られるとして、ナウル、バヌアツ、フィジーを挙げて説明する。事実は記事が説明する通りである。

 島嶼国としては、中国にヘッジを掛け、豪州や西側から利益を得るとともに、中国からの利益もヘッジしているのである。豪州外相のウォンは、これを「太平洋地域における恒久的な影響力争い」と呼ぶ。

 それは、太平洋での中国との競争はこれからも続くことを覚悟しておくことが必要だということを印象付ける。豪州、米国、日本等は、太平洋島嶼国との関係強化の努力を絶え間なくすることが必要な所以である。

PNGのLNGはどこに

 PNG のケースについて特殊なことは、直接台湾を巻き込んでいることである。台湾にとって、在 PNG台湾代表処を失うことは痛手だ。しかしグラハムは、①台湾はPNGからのLNGの輸入を中止する可能性がある、②そのために、痛みは台湾よりもPNGの側により大きくなる可能性があると言う。

 PNGは天然ガス資源を開発(エクソンモービルの他、日本の企業も関与)し、14年からLNG 輸出を開始した。LNG輸出は、PNGの国家財政を支える最重要輸出産業であり、外貨獲得の命綱だ。今や「LNG は PNG の総輸出額のおよそ40%を占め、24年には53.6億米ドルに達したと推計されている。その約3分の 1 が台湾向けだ。一方、この輸入量は台湾全体のLNG輸入のおよそ6%にすぎない」という。

 中国は、PNGに相当圧力をかけたのだろう。台湾に行かなくなるLNGは中国が買うのか、あるいはその他の国に輸出されるのか。

 太平洋島嶼国は、既に厳しい国際政治に巻き込まれている。西側は、良い対中競争をしていくことが重要である。

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