この制裁措置の停止は、民主党のみならず共和党議員からも批判を浴びた。テッド・クルーズ上院議員ら複数の共和党議員からのコメントは次だ。「停止は間違いだ。燃料価格に対処する方法は他にもある」「無謀だ」「無責任極まりない」「今後共和党議員は大統領の政策に抵抗する」「プーチン大統領に便宜を図るのではなく、イラン戦争をやめるべきだ」。
民主党のミークス下院議員からは、「ウクライナを支持する代わりに、プーチン大統領に取り入り、自己利益のため取引している」と激しい非難の言葉が出ている。
ロシアの資金調達を容易にすれば、ウクライナとの戦争は当然ながら長引くことなる。米国民はトランプ大統領のロシア政策をどうみているのだろうか。
米国民はロシア政策をどう見ているのか
10月14日にエコノミスト/ユーガブが、ロシア産ディーゼル油問題に関し世論調査を行った。ロシアとウクライナのどちらに同情を感じるかの質問には、ロシア4%、ウクライナ57%(図-2)。米国民の多くはウクライナに同情的だ。
ロシアからの石油の輸出に法的に制裁を課すことには賛成57%、反対11%だ。一方、ロシアが米国を含めディーゼル油を輸出することについては、賛成33%、反対40%だ(図-3)。自国の利害が絡むと回答が変わるようだ。
ただし、ディーゼル油の輸出量が、米国の使用量と比較すると極めて少量に留まるとの説明をすれば、市民の反対も増えるとの解説もある。
米国民の8割以上は、ロシアを好ましくなく、プーチン大統領は信頼できないと考えているとの世論調査に基づければ、トランプ大統領の対ロシア融和策は、支持率をさらに下落させる可能性が高いように思える。中間選挙まで2週間になり、もう打つ手もなさそうだ。


