2026年11月2日(月)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年11月2日

 ルールに問題があれば、それを変える交渉を求めればよい。世界貿易機関(WTO)のルールなども再交渉すればよい。それによって、中国を抑えることも不可能ではないだろう。国際機関も改革すべきだ。

「ディール」ではない「取引」を

 米国にとって中国が大問題であることは、他国も同様だ。トランプ政権下で、中国の問題は何ら解決していないし、米国は却って弱みを握られ、中国は米国の悪い先例を模倣している。

 個別介入アプローチでは問題は永遠に解決せず、国内では腐敗を惹起する。トランプは、肝心の中国の振る舞い(重要鉱物の輸出規制や過剰生産等)を変えさせることに悉く失敗している。

 今後の新政権は、厳しい対中交渉を進めること、国際規約や同盟国との連合で対処していくこと、為替を引き上げさせること、WTOの下での救済措置を十分に利用し、必要に応じ、WTOのルールも再交渉すべきだろう。また、包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)等の自由貿易協定(FTA)を活用していくべきだ。

 米政権の主導下で進めたTPPに復帰すべき。これに中国が先に入れば、米国は取り返しのつかない不利益を被るだろう。

 国際社会は、取引で問題を解決していかざるを得ない。しかし、それは、トランプの言うような取引ではない。協力を通じる、ギブ・アンド・テイクの取引である。

 相手に譲れば、相手からも譲歩をとる。さらに、もっとマクロ政策や為替を通じるアプローチを取るべきではないだろうか。

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