2026年11月5日(木)

トランプ2.0

2026年11月5日

 トランプ氏は去る2月28日、イスラエルと共謀の上、突如として、大規模な対イラン戦争に打って出た。作戦の目的について、大統領は、イランの核の脅威排除と過激政権の体制変換を挙げ、作戦の成果を自賛したが、実際には、イラン側の執拗な抵抗と反撃にあい、その後、タンカーが通過するホルムズ海峡の封鎖などによって世界的な原油価格の上昇、諸物価高騰を招く結果となった。

 作戦は、当初は「1カ月程度」とホワイトハウス当局は見込んでいたが、具体的成果はほとんど得られないまま、今日まで混迷状態が続いている。結果として、トランプ氏は「いかなる戦争にも加担しない」とした公約をあからさまに踏みにじることになった。

 第二に、トランプ大統領は、「アメリカ第一主義」の錦の御旗のもとに、日欧同盟諸国をも含む世界の主要国をターゲットにした強引な高関税措置に踏み切った。莫大な関税収入による財政赤字の縮小と、低価格輸入品の増加にあえぐ中小企業救済が主な狙いだった。

 ところが、輸入業者が関税分を原材料価格に上乗せしたことなどから、食品、家電、玩具類、衣料品など諸物価高騰を引き起こし、中小企業のみか、一般家庭の家計を逼迫させてきた。

 「Yahoo Finance」が2025年1月から今年半ばにかけて、特定の品目の価格上昇例を追跡調査したところ、以下のような結果となった:

 また、家計への具体的な影響ついては、一般家庭一世帯当たり、昨年1年間だけで、平均1625ドルもの購買力を失った、との別の試算もある。

失った共和党支持層

 今回の中間選挙の最大関心事は、物価高騰だったが、その引き金になったのが、大統領個人の決断による対イラン戦争と、唐突な高関税政策であったことは明白であり、党派を問わず、有権者の不満を爆発させるかたちとなった。

 それを端的に示したのが、去る3日、投票日当日、CNNテレビが行った出口調査結果だった。それによると、共和党支持者の過半数が「トランプ政権下で経済状況が悪化した」と回答したほか、「MAGA」信奉者の46%が「現状に不満と憤り」を表明したという。


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