こうした内部対立は今後、28年大統領選挙に向けた民主党候補者争いで、一段と深刻化する懸念さえ出ている。
このため、今回の民主党勝利で次期下院議長に就任することになったハキーム・ジェフリーズ議員は、去る3日のCNNとのインタビューで、早速、党としての「最優先課題」に言及し、「われわれは、選挙戦で掲げてきた『アフォーダビリティ(まかなえる生活)』のスローガンをいかに実現させるかについて、国民の信頼を取り戻すために、党の再建が不可欠だ」とアピールした。
幕を開ける次期大統領選
選挙戦を通じ、激戦諸州で民主党候補支援演説を行ってきたオバマ元大統領も翌日、全米の民主党有権者向けに急遽、SNSを通じ、次のような特別メッセージを流した;
「今回のわが党の勝利は、党内の対立ではなく、一致団結の重要性を裏付けるものであり、われわれは今後、トランプ政権の2年間を含め、今から全員が袖まくりし、党としてのダメージを予防するとともに、必要な改革に全力で取り組んでいく必要がある。そして、(次期大統領の奪取に向けた)基盤づくりに着手しよう」
次回大統領選に向けては、これまで民主党有力候補として、アンディ・べシア(ケンッタッキー州知事)、コーリー・ブッカー(ニュージャー選出上院議員)、カマラ・ハリス(前副大統領)、ギャビン・ニューサム(カリフォルニア州知事)、ジョシュ・シャピロ(ペンシルバニア州知事)、ラーム・エマニュエル(前駐日大使)各氏はじめ多数の名前が挙がっており、27年幕開けから、党指名獲得に向けた熾烈なレースが展開されていくことになりそうだ。
一方、共和党陣営では、最有力候補と見られていたJ.D.バンス副大統領について、今回の中間選挙の結果、自らの出身州であるオハイオ州の上院選と州知事選のいずれにおいても、共和党候補が敗れたことから、訴求力の低下とイメージ・ダウンは避けられず、代わって、マルコ・ルビオ国務長官の株が上がったとの見方が出ている。このほか、ロン・デサンティス・フロリダ州知事、テッド・クルーズ上院議員(テキサス選出)らの名前も挙がっている。
今回の惨憺たる選挙結果が、直接大統領に与えたダメージは計り知れず、「トランプ時代の終わりの始まり」を告げたことは間違いない。しかし、民主、共和両党間の本格的な戦いは、緒に就いたばかりだ。
