2024年6月22日(土)

「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

2014年10月15日

 秋の夜長、今回は「リーン、リーン」と鳴くスズムシのお話です。

 ピンポ~ン! と、秋津に一人で住むおばあちゃん宅の呼び鈴が鳴りました。おばあちゃんがドアののぞき窓から見ると、小さな男の子がいます。おばあちゃんは笑顔になり、すぐにドアを開けました。

 「おばあちゃん、ボクのスズムシ、元気ですか!?」と男の子は勢い込んで言います。

 「はい、〇くんが届けてくれたスズムシちゃん、元気にしてますよ!」と、おばあちゃんは言いながら〇くんを呼び入れました。

スズムシを飼い育てる秋津小学校2年生たち

 秋津小学校では、2年生になると「スズムシを飼い育てる授業」を行っています。そして、子どもたちは鳴き始めた雄雌つがいのスズムシを、事前に飼いたいと希望されたお年寄り宅や近所の特別支援学校のお友だちらへ、民生児童委員の方々とともに夏休み前にお届けします。

 すると、長~い夏休みには、○くんのように自分が育てて届けたスズムシが心配になり訪ねる子もいます。

 「スズムシちゃん、毎日ナスやキュウリをとりかえて、大切に育てていますよ」と、おばあちゃんはゆっくりと〇くんに優しい笑顔で言いました。

 「うん!」と○くんは、安心して元気におばあちゃんに返しました。

 で、子どもが育てたスズムシを心配してお年寄り宅をおたずねするこの行為は、お年寄りの安否確認になり、かつ安全で安心して暮らせる秋津のまち育ての価値として、今では大切な伝統になっています。

引き継がれる「スズムシ授業」

 秋津小学校のスズムシを飼い育てる授業が始まったのは、1997年に加藤稔先生が教務主任として赴任してきた年からです。加藤先生は持ち前の笑顔と親しみやすさから、子どもや親たちからもすぐに「カトちゃん」との愛称で呼ばれるようになりました。

 で、カトちゃんがどこかからいただいてきたスズムシは、新教科として導入された生活科の単元である「生き物を飼い育てる命の授業」として2年生が開始しました。

 そしてカトちゃんは、千葉県での同じ学校に勤める先生としては最長の7年間秋津小学校に在職しました。で、2004年度に教頭さんに栄転し、市内のほかの小学校に異動することになりました。


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