テレビのニュースには拾われないかもしれないけれど、ネットの一部で盛り上がったあの話題。知りたい人へお届けします。
バイラルメディアの効果で
松浦亜弥のCDが再びランクイン
バイラルメディアと呼ばれるサイトをご存知だろうか。フェイスブックやツイッターなどのSNSで拡散されやすい話題を集めたウェブサイトのことで、近年急増している。
そのバイラルメディアのひとつで、サイバーエージェントが運営する「Spotlight」から、ある大ヒット記事が出たことが話題になった。「スガシカオや竹内まりやも絶賛する松浦亜弥の歌唱力」というタイトルで、アイドル歌手の松浦亜弥さんの歌のうまさを音楽業界の大物も高く評価しているという内容。記事中で松浦さんがTV番組やライブで歌うYouTube動画も紹介し、4万回以上フェイスブックでシェアされたという。(※現在は記事が削除されている)
松浦さんと言えば、2001年に『ドッキドキ!LOVEメール』でデビューしたハロー!プロジェクト出身のアイドルで、派手な衣装と振り付けで歌って踊るイメージが強い人も多いだろう。最近では、w-inds.の橘慶太さんと結婚したことも大きな注目を集めた。
「Spotlight」の記事をきっかけに改めてその歌を聞き、見直したという読者が続出。漫画家の江川達也さんも自身のフェイスブックで記事をシェアし、「先入観なしで聴いて下さい。すごく、いい。って俺は思いました。」とコメントした。フォロワーが多い江川達也さんにシェアされたことでさらに拡散の勢いは増し、松浦亜弥さんのCDがiTunesのランキングに再浮上するという現象にまで発展。ネットの拡散力が、とうとう現実世界の経済にまで影響を及ぼしたのだ。
「Spotlight」編集長の渡辺将基さんも自身のブログで、この記事が拡散された喜びをつづった。松浦亜弥さんが妊娠を発表した時期に合わせ、より拡散されやすいタイミングを狙ったことも明かしている。
このようにネットの世界では、とくに新しくない情報でも、ある小さなきっかけで再燃し、大きな現象を巻き起こすことがある。筆者も、同じネットメディアのライター・編集者として、渡辺さんの喜びは非常によく分かる。うらやましいとも感じた。
しかし、このヒット記事は「いい話」だけでは終わらなかった。