「呟く市長」は何を変えようとしているのか

2014年12月11日

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 神田外語大学のレストランがハラール認証を取得してくれたり、イオンモール幕張新都心のなかに祈祷室が作られたりと、市内の民間レベルの対応も広がっています。11月26・27日には幕張メッセで日本初のハラール製品の展示会である「JAPAN Halal Expo」が開催されました。先行してインバウンド戦略に取り組んでいる都市として注目もされるし、市民の意識も変わってきています。異文化に対応していくことは、魅力的な都市インフラをつくることなんですね。

――ハラールに限らずこれまでの千葉市は、国際都市になりうるポジションにあったと思うのですが、地理的な優位性を活かしきっていない印象がありますね。

熊谷:千葉市がもったいなかったのは、幕張メッセという日本初の大規模コンベンション施設を持っているにもかかわらず、いまひとつ国際化できていなかったことです。成田空港にもっとも近い政令指定都市として、国際的なチャレンジを千葉市が真っ先にやって、それが他の自治体に模倣されるくらいであってしかるべきでした。

 先端で何かをしていると、情報が集まるんですよね。先陣切って挑戦をすることの利益はそこにあるし、集まった情報が次へのエンジンになります。幕張新都心がなければやらなくても良かったかも知れませんが、千葉市には幕張があったわけですから。

――「攻めの自治体」のイメージは、千葉市にはあまりありません。

熊谷:なかったですね(笑)。平均点を目指すやり方でした。悪くはないのですが、それが効率的なのは人口が自然増の時代だけです。残念ながら人口は減っていく。住む人、働く人、観光する人が選んでくれる都市にならなくてはいけない。一部だけでも尖っていないと埋没していきます。

幕張はどこにある?

――インバウンド戦略を重視するとはいえ、千葉市はいわゆる風光明媚な観光地ではありませんね。

熊谷:でも幕張新都心を持っていることは、首都圏全体で見ても大きなアドバンテージなんです。

――幕張が千葉市という認識そのものが、外の地域の人にはあまりないのかも知れません。

熊谷:そうそう(笑)。これも職員の意識改革が大変でした。就任早々、「幕張新都心が千葉市にあると思っている人は少ないよ」と言うと、「この外部からきた市長は何を言っているんだ?」という顔をされましたから。千葉市と思われていない可能性なんて、頭をよぎったことさえなかったんじゃないでしょうか。

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