――訪日外国人などから、日本でも配達や「UBER X(編集部注:いわゆる白タク)」をやってくれという要望はないのか。
髙橋:そうした意見は頂戴しており、もちろん意識はしている。
ただ、UBER JAPANはまだベンチャーというか、事業を始めたばかりで、リソースが限られている。
まずはフラッグシップサービスと位置付けているハイヤーとタクシーのサービスを充実させていきたい。
――今は東京中心部のみでの営業だが、大阪など、他の都市への展開はあり得るのか?
髙橋:あり得るが、まずは、東京エリアにおけるハイヤーとタクシーの利便性をあげていきたい。
東京以外のエリアへの展開はじわりじわりと行っていく。
2014年3月に、東京で正式に営業を始めたが、当時の平均待ち時間は、10~15分ほど。
これが、最近は7分ほどまで下がってきた。ニューヨークやサンフランシスコは平均2~3分なので、そこを目標にしていきたい。
――ハイヤーは、需要が限られるため、地方都市への展開は難しいのでは。
髙橋:たしかにハイヤーは、都市部しか需要も供給もないため、結果的に大都市のみのサービスとなる可能性があるが、それ以外のサービスは地方都市でも展開可能だ。
今年は地方都市や過疎地、交通の不便な地域で、どのようなニーズがあるのかも理解していきたい。
――今年2月5日から福岡市で行った「ライドシェア(相乗り)」の実験、「みんなのUBER」は、国土交通省から行政指導を受けた。
髙橋:元々データ収集が主目的であったが、今は実験で収集できたデータを分析している段階。
国土交通省とは「第1フェーズ」開始前に話をしてから実験を開始した。
引き続き「第2フェーズ」に向けて話し合い、懸念点があれば払拭し、「みんなのUBER」を通じて次世代の交通のあり方を検討していきたい。
詳細については「第2フェーズ」の内容が固まった段階で、きちんとしたメッセージを発信する。