男性の未婚者数は、女性のそれよりも多い。
5年に一度行われる国勢調査では、50歳時点で未婚の人を“生涯未婚”としているが、2010年の調査では、男性のおよそ2割、女性のおよそ1割が“生涯未婚”となっていた。
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この数字から単純にわかるのは、男性の未婚者が「女性の倍」ということだ。
では、ずっと未婚のまま50歳を向かえた男性たちは、何を思い、何を求めているのだろうか? 男たちに聞いてみた。
少年らしさを持つ50歳
正岡洋二郎さん(50歳・仮名)は、大手メーカーに勤務する管理職である。
が、私と会ったのが休日だったせいか、偉ぶった印象はまるでなく、優しいお兄さんという感じだった。
彼のことは、婚活をしているアラフォー女性から紹介していただいた。
「婚活で知り合った方なんだけど、話しやすいから色々教えてくれると思うよ」というので、アポを取らせていただいたのだが、なるほど、会う前のやりとりからも、とても小気味よく、話しやすい方だと感じさせられた。
紹介者からは、「見た目も年齢よりずいぶん若く見える」と聞いていたのが、青山のイタリアンレストランで会った正岡さんは、確かに40歳そこそこと言っても通じる若い雰囲気だった。
まだ少し暑いころだったので、白い半そでのポロシャツに薄いスラックスを合わせて、髪は高校生のように長めにカットしっぱなし。
小柄で細身なせいもあり、パッと見は少年のように見えるのだが、クラッチバックならぬ“セカンドバック”を携えているところや、ポロシャツが流行りの“大きくブランドのロゴが出ているタイプ”のものではなく、スポーツブランドのものであるあたりに50歳という年齢を感じた。