2024年11月22日(金)

家電口論

2015年12月18日

 iRobot社、ダイソン社に続き、国内2社のロボット掃除機を検証します。
白物家電は、その国の文化、風土をよく伝えます。しかし国際競争が激しいロボット掃除機というカテゴリーでもそうなのでしょうか? パナソニックとシャープの2社が、その問いに解答します。

パナソニックのロボット掃除機「RULO MC-RS1」。隅にこだわった結果、おむすび型に

パナソニック「RULO(ルーロ)」

●ロータリーエンジンと共通の形

 男性の読者ですと、この形、何かを思い出しませんか? マツダのロータリーエンジンのローター。あの日本を代表するスポーツカー、サバンナRX-7に搭載されたすごいエンジンです。このローター、カーマニアには三角おむすびと呼ばれていましたが、歴とした名前があります。それが「ルーローの三角形」。運動学の父と呼ばれる19世紀のドイツの機械工学者「フランツ・ルーロー」が開発した定幅図形です。回転したときの径が変わらないので、「正方形に内接して回転できる」のです。要するに円より、四角形の隅に肉薄することができるのです。

●コンセプトは「隅」に強い

 この名前を頂いた、パナソニックのロボット掃除機「RULO」。「隅に強い」ことを目指したロボット掃除機でもあります。ロボット掃除機を使って分かるのは、毎日が大掃除ということです。人間のかけ方は、実はかなり雑です。生活動線だけの人も多い。

 ま、それで用は足りますから。12月9日にルンバのホームページに掲載されたデーターによると、ロボット掃除機は平均して床の約99.05%を掃除しているのに対し、主婦は平均して約73.63%だったそうです。

 このためロボット掃除機の初回使用時はスゴく感動します。人が普段掃除しない隅まで掃除しますから、「自分ちって、こんなにホコリまみれだったんだ!」。この体験からか、ロボット掃除機は「隅々」までキレイが、かなり高いユーザーニーズとして上げられます。RULOの形は、このニーズから出てきたものです。


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