2024年4月19日(金)

古希バックパッカー海外放浪記

2015年12月13日

地方を巡り普段着の韓国を探る
・期間:2014年8月30日~10月2日
・旅行費用:12万円

「シクサヘッソヨ?」
コリアン・ホスピタリティー

 9月8日 6時起床。テントや寝袋を片付け荷造りしていると海の家の女将さんが「シクサヘッソヨ?」(お食事は済みましたか)と聞いてきた。「コンビニで弁当を買うつもりです」と答えると、「荷造りが済んだら家に来てください」とのこと。自宅のほうに伺うと縁側にテーブルをセットしてテーブルいっぱいにお皿や小鉢が並んでいる。

海の家の女将さんと

 豪勢な朝食に仰天していると、女将さんがご飯をよそってくれて「お代わりもしてください」と。想定外の“おもてなし”に驚いてしまい嬉しいというよりも“えっ、なぜ?”という疑問が先にきた。とにかく謝意を表明しなければいけないと思い慌てて知る限りのハングル単語を総動員してお礼を述べてから朝食をご馳走になった。

 キムチやナムル、子蟹の味噌漬け、焼き魚、海鮮チゲなどどれを食べてもすこぶる美味しい。私は家では通常一膳だけで腹八分を心がけているため比較的小食であるが、どういうわけか胃袋が自在にできていて美味しいと感激したときは大食いすることも可能である。この時も感激のあまりご飯を二度もお代わりしてしまった。

 NHKハングル会話のテキストブックのコラム欄に「韓国には遠来の客を丁重にもてなす慣習がある」と紹介されていたのを思い出した。女将さんがどうしてこんなに親切にしてくれるのか不思議であったが、特段の理由もなく見返りも求めないというのがコリアン・ホスピタリティーの神髄なのであろうか。

 この日は何をしても楽しく“幸福感”に包まれた一日であった。


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