絆が深まる理由
彼は、「自分の時間や大切なものを犠牲にして、メンバーのために尽くすようにしている」と言った。
また、べつの会員は、「自分の場合は、会にビジネス上のメリットがあるわけでもないので、最初は参加するつもりはなかったのですが、仲間や繋がりができたことが嬉しくて、結局は参加することにしました。今は周りのやる気に触発されて、毎週、引き締めさせてもらえています」
彼は、30代前半の個人事業主である。
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もう一人、30代後半のコンサル業の男性は、「今、とても結婚したいのですが、こうした繋がりが家族代わりになっていると言いますか、寂しさを感じさせない面があるので、なかなか結婚できないのかもしれません」と、やはり笑顔で答えてくれた。
彼らはビジネスが順調で、交流会にも余裕をもって参加しているように見えた。
それでも続く関係はある
では、私が以前から気にしていた「ビジネスがうまくいかなくなったとき」に、関係はどうなるのだろうか?
香取さんに聞いてみた。
「関係が継続するかどうかは、会員当時、どれだけ会に尽くしたかによるかだと思います。“絆”って、見返りを求めずに他人のことを気遣って、役に立ちたいと思える関係性の事だと思うんですね。だから、退会された方ともご飯を食べたり、仕事をいただいたりと、公私ともに仲良くさせていただいる方はいますよ」
「では、香取さんにとって、会のメンバーはどんな存在なのですか?」
と聞くと、
「自分にとってメンバーは、ビジネス抜きでも、プライベートを心配してくれる“信頼できる旧友”とでもいうイメージですかねえ。会のメンバーだけでなく、親兄弟、小中の旧友などは同じように心から信頼できる人たちです。でも……」