2022年12月8日(木)

家電口論

2016年2月6日

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多賀一晃 (たが・かずあき)

生活家電.com主宰

1961年生まれ。慶應義塾大学理工学部卒、同理工学研究科修了。大手メーカーにて商品開発・企画を担当後、独立。現在、商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。

今後10年で全製品をIoT化

 前述のサービスは、IoT(インターネット・オブ・シングス)ではありませんが、ミーレは今後10年でIoTを全製品に適応するそうです。具体的なIoTの内容はまだ明かされていません。が、ミーレのお話の最後ですので、空想をたくましくしてみましょう。

極力シンプルに作られた内部。当然故障箇所も少なくなる

 私があるとイイなぁと思うのは、3つですね。

 1つめは、常に機器が最新であることです。

 例えば、調理家電でいうと、画期的なヒーターは、なかなかできません。つまり、ほぼ同仕様で、新しいプログラムと言うわけです。これが使えるようにして欲しいわけです。

 例えば、2016年にベルリンのbという店の料理が大流行。その場合、そのレシピ、火加減をプログラムにして配布するなどというサービスです。いかに有名な料理を、テレビで紹介されても、味は伝わって来ません。が、それが再現できるなら、ちょっと嬉しくないですか?

 2つめは、連携プレイができることです。

 新しい調理器具でよくあるパターンは、使うときにアンペア数が足りなくてブレーカーが落ちたりすることです。最近は、アンペアでなく、ボルトアンペアで契約される家が増えていますが、これなどはピーク電力での契約になりますので、考えなしに使うと基本料金がガンガン増えます。そんな時、連係プレイができると電力ピークを抑えることができます。

 実は、これを考えながらすると慣れるまでかなり面倒です。が、IoTなら問題ありません。これも便利です。

 3つめは、異常診断機能です。

排水口は手が入るサイズ。手が入ると入らないで、メンテナンスの簡単さに大きな差がでる

 現在は、ユーザーが判断して、サービスを呼ぶ。そしてサービスがログを確認し、修理するのですが、IoTで診断。サービスの方から連絡が来るという話です。生活家電は、生活の一翼を担いますから、壊れたら本当に大変。壊れたときが買い替える時、と意を決して量販店に走る人も多いと思います。が、基本、まずは修理なのですがね。

 これが壊れる前だとどうでしょうか? 人間ドッグでごく初期の癌を見つけ対応する様なものです。生存率が高い。これは家電でも同じです。

 この3つは私の空想で、必ずしも実現される機能ではありませんが、あれば便利な機能ですし、IoTだからこその機能です。

日本でのミーレの課題

 現在、世界唯一の高級家電メーカーであり、業績が右肩上がり、現在の製品が優秀であることはもちろん、IoTへの対応も怠りなく進めているミーレですが、課題はないのでしょうか?

 日本での一番大きな課題は、ブランド認知(会社認知)でしょうね。派手な会社ではないですし、商品もスケルトンiMacの様に、とにかく人目を引くようなモノでもありません。質実剛健。

 一度イメージが固まってしまうと、同様な品質で人気のルイ・ヴィトンのバッグのような支持のされかたになるのではと思いますが、まだまだ道のりは長いと思います。

 3回に渡り、日本にないタイプの会社、ミーレを多方面から検証してみました。こんな会社もあるんだと思って頂け、より広い視野で、家電、家電メーカーを見て頂けるととても嬉しいです。

  
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