見えない白物家電の行方
液晶事業は得意の技術力を生かして伸びる可能性はあるが、太陽光パネル、エアコン、空気清浄機といったシャープが国内市場でシェアを握っていた白物家電がどうなるのか見えていない。一時は女優の吉永小百合氏を使って白物家電を積極的に宣伝をしていた時期もあった。中でも空気清浄機はプラズマクラスターを使った独自の手法でヒット商品を生み出してきた。
液晶分野でシャープブランドが残るだけで、そのほかの白物家電が再編統合されてしまいブランドが残らないとなると、社員にとっては心残りになるのではないだろうか。膨大な赤字を抱えているシャープとしては最低限生き残るためには、それも仕方のない選択かもしれない。買収された会社の技術が廃れるか、新たな発展を遂げるか、日本の家電業界として初めての「実験」が始まろうとしている。
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