田部康喜のTV読本

2016年4月9日

»著者プロフィール
著者
閉じる

田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

“守り人シリーズ”が幅広い年齢層に響くわけ

 「精霊の守り人」が、ファンタジーの主要な読者である、少年少女から幅広い年齢層に読者を広げてきたのには、ファンタジーを超えて、現実に突き刺さる表現やセリフに満ちているところにある。ドラマもまたそれらを生かしながら、展開していく。

 「不幸がいくら、幸福がいくらあった。あのとき、どえらい借金をおれにしちゃった。……そんなふうに考えるのはやめようぜ。金勘定をするように、過ぎた日々を勘定したらむなしいだけだ。おれは、おまえとこうして暮らしているのが、きらいじゃない。それだけなんだ、ってね」

 バルサは、チャグムにそういうのだった。

 チャグムとバルサの逃避行には、バルサの幼馴染で薬草師のタンダ(東出昌大)、そして呪術師のトロガイがつかず離れずに助ける。

 チャグムは、自らに宿した精霊の卵を孵して、旱魃を防ぐことができるだろうか。逃避行のなかで、成長を遂げていくチャグム役の小林颯の演技がいじらしい。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る