中国では江沢民時代に北京、上海、広州などの大都市がある沿海部と内陸部の地域経済格差解消、石油・ガスなどの天然資源の開発、さらには少数民族対策のために西部大開発計画が推進され胡錦濤政権にも継承された。そして習近平政権では「一帯一路」(陸と海のシルクロード)構想に拡大進化している。内陸部で経済活性化のインフラを整備することで少数民族の生活も向上したことは間違いないであろう。
紅軍による武力制圧を暗黒支配からの「解放」定義し、「解放された各少数 民族が自主独立に歓喜のダンスをしている」と解説。
中国の共産党独裁体制には民主主義・自由主義が正義であると信じている欧米諸国からは多々批判される部分があるが、このような大規模な開発を短期間で成し遂げることは共産党による強権政治でなければ実現不可能であったのではないか。そして多少の人権や言論の自由は犠牲にしても共産党支配を正当化できるのではないかと思った。
日中仏混成旅団で梅里雪山の山麓を
3泊4日のトレッキング
西当温泉の極寒の山小屋で震える小趙、シドニー、マチルダ
3月1日夕刻 飛来寺に乗合タクシーで到着すると梅里雪山の麓まで行くのは4人だけであった。私と雲南省の男子学生(小趙)、厦門の土木工学専攻の女子学生(英名:シドニー)、フランス人の女子医学生(マチルダ)である。寺から西当温泉までさらに車で移動。山小屋風ゲストハウスはオフシーズンのため閉まっており、近くの集落に住んでいるオーナーを呼んで開けてもらう。農民のオーナーは目ざとく我々の足元をみて一泊50元(1000円弱)を要求。マチルダが中国語で延々と値段交渉するも断念。彼女は高校時代第二外国語で中国語を選択して漢字もかなり読めるようで頼もしい。