WEDGE REPORT

2016年6月14日

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自動運転も同時並行で進める

 しかも野望はそれだけではない。FFはミシガン州で自動運転テストまで展開する準備を整えつつある。ミシガン州は自動運転車両の隆盛により「自動車の都」の座をシリコンバレーに明け渡すことを恐れている。そのため広大な自動運転用のテスト・フィールドを建設、自動車メーカーにアピールしている。そのテスト・フィールドに、FFが使用申請を行った、という。

 これはミシガン州の陸運局が「FFからナンバープレート申請があった」と発表したことで明らかになった。テスト走行を行うにはナンバープレート装着は必須だ。まだFFゼロワン、というコンセプトモデルが発表されただけのFFが、すでに公道を走るためのナンバープレートを申請、というのは驚きを持って受け止められた。

 FFでは「今年の終わりまでに市販のプロトタイプを発表できる」としている。レーシングカーのようなゼロワンとは異なる実用的モデルだが、その展開はあまりにも早い。しかも同時に自動運転のテストまで始める、というのだ。

 一体その資金と技術はどこから来るのか。FFにテスラやBMW、グーグルからの転職者が多いことは有名だが、通常こうした転職者には以前の職場で得た機密事項の守秘義務がある。つまり人材をスカウトしたからと言ってテスラやグーグルの生産技術や自動運転技術を流用することは法的に不可能だ。(テスラはEVに関する特許を全て公開しているため、EV技術についてはその限りではないが)特に現在大手自動車メーカーが開発競争を行なっている自動運転を、まだ自社の市販車さえ持たないメーカーがいきなりテスト、というのは相当に大胆な動きだ。

 やはり「戦略的パートナー」とされる中国のLeEcoが実際には相当な力を持ってFFを運営しているのか。テスラのライバルになる、と豪語する企業がテスラからわずか100キロほどの場所に工場施設を建設、さらにミシガンにまで進出、とかなりの規模のメーカーになることを示唆している。

 今年終わりに発表されるプロトタイプとはどのような車なのか、市販モデルには当初からテスラのオートパイロットのような部分的自動運転モードが設置されるのか、その販売時期は、そして価格は。まさに彗星のごとく現れ次々に話題を提供するFFは、EVそして自動運転普及の台風の目となるかもしれない。

  
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