定年バックパッカー海外放浪記

2016年7月10日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

 マリーは内省的な性格のようで、「町で暮らすのが苦手で山のなかで自然に囲まれて暮らすのが人生の理想」という。高校卒業後はピレネー山脈にあるスキー場のスキーショップで働いており、夏場は山小屋の手伝いをしている。彼女は山歩きが大好きなので将来は山岳ガイドになるのが夢という。ヨーロッパの山岳ガイドは国家資格でかなりハードルが高いと聞いたことがあるが、果たして経験・実技の他に語学(外国語)、気象、救急手当等々多岐に亘るようである。

 山小屋は6月下旬からがハイシーズンなのでそれまでサンチアゴ巡礼を成就する計画を立てて、ジュネーブから毎日40km以上歩いてきたという。女子でかつ14kmのザックを背負って毎日40km以上とは海兵隊なみである。欧米女子のなかでは小柄な彼女のどこにそんなパワーがあるのか不思議であった。

山岳ガイド志望のマリーとオジサン

 彼女はカトリック教徒であるが教会にはほとんど行ってないという。過去のバックパッカー旅や今回の巡礼で知り合った欧州の若者はキリスト教徒であるがマリー同様に教会とは距離を置いており欧州全体に『教会離れ』が急速に進んでいるようだ。

 しかしマリーは教会には行かないが精神世界について深く考えているようだ。食後も赤ワインをちびちび飲みながら話していたら輪廻転生(reincarnation)を信じるかと聞かれたので「僕は仏教徒だけど仏教徒はみんな無条件に輪廻転生を信じているよ」と回答。

 するとマリーはぶ厚い本を取り出して「これはフランスの高名な物理学者が書いた本だけど輪廻転生を科学的に証明しているの。この本に夢中なの」という。マリーはアキレス腱を少し痛めたので明日は医者に診てもらい一日休養する予定という。私も急ぐ旅ではないのでマリーと因果応報・宿命(karma)とかダライ・ラマとか精神世界について時間を気にせずゆったりとおしゃべりした。

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