米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティックス」の世論調査によりますと、全国党大会後、支持率でクリントン候補はトランプ候補を一時5ポイント以上引き離していました。その後、同政治専門サイトが行った各種世論調査の平均値(8月26-9月8日)で、2.4ポイントまでトランプ候補が追い上げており、その原因に同財団の問題が上がっています。
共和党穏健派の不満
クリントン候補は、バージニア州においてトランプ候補に支持率でリードを保っています。そこで同州北部のクリントン陣営は、ヒスパニック系、若者、無党派層に加えて、共和党穏健派も標的に入れて戸別訪問を展開しています。特に、共和党穏健者はトランプとクリントン両候補に対して不満を抱いています。例を挙げてみましょう。
クリントン陣営が標的としている有権者の家を訪問すると、新しい入居者の中高年の白人男性が出てきました。彼は筆者がクリントン陣営の運動員であると分かると、ユーモアを交えてこう語ったのです。
「民主党支持者が転居して、共和党支持者がこの家に引っ越してきました」
続けて彼は次のように述べました。
「私は、共和党候補指名争いでルビオ(上院議員)を支持しました。本選ではトランプにもヒラリーにも投票しません。リバタリアンに投票します。トランプとヒラリーに満足していないことを意思表示するためです」
この白人男性と同様、共和党候補指名争いでルビオ上院議員(共和党・フロリダ州)を支持したデイビッド・サンプルスさん(65)もトランプ・クリントンの両候補に不満足でした。
デイビッド・サンプルス(65)
「トランプには満足していません。彼は安定していませんし、予想不可能です。大統領は安定していて、予想可能でなければなりません」
サンプルさんはトランプ支持者ではありませんが、クリントン候補に投票するとは決して語りませんでした。