海野素央のアイ・ラブ・USA

2016年9月21日

»著者プロフィール
著者
閉じる

海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授、心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08~10年、12~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年及び12年の米大統領選挙においてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。著書に「オバマ再選の内幕―オバマ陣営を支えた日本人が語る選挙戦略」(同友館)など多数。

 米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティックス」の世論調査によりますと、全国党大会後、支持率でクリントン候補はトランプ候補を一時5ポイント以上引き離していました。その後、同政治専門サイトが行った各種世論調査の平均値(8月26-9月8日)で、2.4ポイントまでトランプ候補が追い上げており、その原因に同財団の問題が上がっています。

クリントン・ケイン支持のバンパーステッカー(筆者撮影@バージニア州フェアファックスジョージメイソン大学)

共和党穏健派の不満

 クリントン候補は、バージニア州においてトランプ候補に支持率でリードを保っています。そこで同州北部のクリントン陣営は、ヒスパニック系、若者、無党派層に加えて、共和党穏健派も標的に入れて戸別訪問を展開しています。特に、共和党穏健者はトランプとクリントン両候補に対して不満を抱いています。例を挙げてみましょう。

 クリントン陣営が標的としている有権者の家を訪問すると、新しい入居者の中高年の白人男性が出てきました。彼は筆者がクリントン陣営の運動員であると分かると、ユーモアを交えてこう語ったのです。

 「民主党支持者が転居して、共和党支持者がこの家に引っ越してきました」

 続けて彼は次のように述べました。

 「私は、共和党候補指名争いでルビオ(上院議員)を支持しました。本選ではトランプにもヒラリーにも投票しません。リバタリアンに投票します。トランプとヒラリーに満足していないことを意思表示するためです」

 この白人男性と同様、共和党候補指名争いでルビオ上院議員(共和党・フロリダ州)を支持したデイビッド・サンプルスさん(65)もトランプ・クリントンの両候補に不満足でした。

 デイビッド・サンプルス(65)

 「トランプには満足していません。彼は安定していませんし、予想不可能です。大統領は安定していて、予想可能でなければなりません」

 サンプルさんはトランプ支持者ではありませんが、クリントン候補に投票するとは決して語りませんでした。

クリントン選対(バージニア州フェアファックス市)

関連記事

新着記事

»もっと見る